業界展望台
台湾の工作機械と周辺機器
2月25日(金曜日)付 日刊工業新聞 12面 広告特集から
<出稿企業一覧>
| 企業名 | 新聞広告 | |
|---|---|---|
| 東京エンジニアリング | 日本市場へのマッチングを最重視し、ベストマシンを提供します | |
| 東台精機ジャパン | お客さまの「海外進出時のベストパートナー」に。 | |
| グローバルテクノス | 台湾製工作機械、各種製品の販売からアフターケアまで |
台湾の工作機械が持つ高い加工性能とコストパフォーマンスは世界各国のユーザーから高く評価されている。その性能がいかに向上しているかは、現在の台湾製5軸加工機の中で日本製に匹敵する性能を実現した工作機械が2年前に開催された「台北国際工作機械見本市(TIMTOS)」で登場してきているということから分かるだろう。現在、輸入されている台湾製工作機械の多くはかつての「安かろう悪かろう」というイメージで語ることはできない。
【メーカー約700社が競う台湾工作機械業界-切削型シェア世界5位】
台湾のモノづくり技術は生産から品質管理、メンテナンスにいたるまで、高いレベルにあるといえる。ナノメートルスケールの回路線幅を実現するため、最先端の加工技術が要求される半導体デバイスのグローバルな生産拠点が台湾になっているということから、その技術レベルの高さがわかるだろう。
台湾には約700社の工作機械・関連機器メーカーがある。台湾の工作機械業界団体、台湾区機械工業同業組合(TAMI)が昨年10月に発表したデータによると、機種別の生産社数はマシニングセンター(MC)225社、フライス盤237社、研削盤128社、汎用旋盤230社-など。
日本工作機械工業会(日工会)が15日に発表した「主要国の2010年の切削型工作機械生産額」によると、台湾製切削型工作機械の生産額は29億2900万米ドルで、世界シェアは6・1%。第5位に返り咲いている。
一方、TAMI発表数字から台湾工作機械業界全体をみると、01年から08年までの間に約3倍の成長を遂げており、生産高は01年の550億ニュー台湾ドル(NTD、1ニュー台湾ドル=2.8円)から、10年は概算予測高で1600億NTDに達するという
10年、中国と台湾は「海峡両岸経済協力枠組み協議(ECFA)」に調印した。ECFAとは貨物貿易、サービス貿易、投資保護といった制度による経済協力協定である。この協定でポイントとなるのが中台間の貿易で生じる関税。今年1月1日から、関税早期引き下げ(アーリーハーベスト)が始まった。
アーリーハーベストに入った中国開放機械製品(中国が関税引き下げをしていく製品)は107品目。そのうち工作機械はコンピューター数値制御(CNC)旋盤、CNCドリル盤、研削盤、グラインダーなど17品目だ。現在の台湾製工作機械、最大の輸出先は中国(香港を含む)で、10年1月から9月までの輸出額は9億9346万1000米ドルで、09年は世界的景気後退の真っただ中にあったため、単純に比較することは難しいが、同月比で110.9%という伸びになっている。3年以内に中国と台湾のこうした貿易がECFAに基づいて、関税ゼロを実行することになる。
日系企業の中国におけるモノづくりビジネスが活発化している中、ECFAによって台湾製工作機械の関税が引き下げられる、あるいは将来的に撤廃になると、日系企業が台湾製工作機械を購買し、納入地を中国にした場合、大きなコストダウンを図ることが可能になる。
【中・小型機種のラインアップ充実-日本でのサービス強化】

JIMTOFで存在感を示した台湾工作機械・周辺機器メーカー
(TAITRA記者会見)
台湾製工作機械は中・小型機種のラインアップが充実している。また、日本メーカーの製品ではすでに新品を見つけることが困難になった機能のものが台湾中小メーカーの製品でラインアップしていることが多いというのも特徴として挙げることができる。
これまで信頼性や制御性、加工性能が不安視されたこともあったが、現在の台湾メーカー製はファナック製やシーメンス製、ハイデンハイン製といった日系メーカーや欧州系メーカーのNC装置を搭載することによって、信頼性や制御性、加工性能の向上を実現したマシンが普及してきた。
またサービス面でも、海外メーカー製工作機械は輸入品である以上、日本メーカーと同じレベルのメンテナンス対応を行うのは厳しいといわれてきたが、現在では商社や輸入代理店がある程度の重要部品や消耗品をストックすることやメンテナンスを含むサポート体制を強化することなどで対応している。
現在、日本に輸入されている台湾中小メーカー製の多くは販売代理店が信頼できるメーカーや品種に絞り込んで販売している。台湾大手メーカーの日本法人の中には日本の工作機械メーカーで長い経験を積んだスタッフが営業から購入後の設置、メンテナンスまでを対応するという体制をとっているところもある。
メーカー、日本法人、販売代理店などのサービス体制強化で、台湾製工作機械はかつての「安かろう悪かろう」というイメージを払拭してきている。昨年、10月から11月にかけて開催された「日本工作工作機械見本市(JIMTOF)」には台湾メーカーが立型MCやNC旋盤、タレット旋盤、研削盤といった各種工作機械から、エンドミルやドリルなど工具類を展示。来場者に性能をアピールしていた。
【TIMTOS開催】

TIMTOSは過去最大規模で開催される(TAITRA提供)
JIMTOF開催年の翌年には台湾工作機械・機器メーカーの最新動向を知ることができる展示会「台北国際工作機械見本市(TIMTOS)」が開催される。今年は3月1日から6日までの6日間。会場は台湾・台北市の台北世界貿易センター展示ホールと台北世界貿易センター南港展示ホールで、主催は台湾貿易センター(TAITRA)とTAMI。会期中、海外からの来場者は名刺を提示、登録することにより、無料で入場することができる。
今回のTIMTOSには5138小間、919社・団体が出展。前回、09年開催の4871小間、895社・団体を上回る規模となる。主催者のTAITRA、TAMIでは来場者数についても、前回の約4万3000人を超える、4万7000人を見込んでいる。
主な展示内容はデジタル制御工作機械、金属切削工作機械、組み立て部品、ツール、工作機械刃物、計測設備、金属成形工作機械、管材線材加工機械、鋳造、鍛造、溶接切断、熱処理設備、生産および貯蔵システム、ロボット、ロボットアームなど。
同展で台湾メーカー各社はニューマシンの発表やデモンストレーションなどを行う。台湾製工作機械に対して注目が高まっている中、今回も日本から多くのユーザーやエンジニアが同展に参加するはずだ。
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