東芝、医療機器向けカメラ事業を東芝メディカルシステムズに売却

東芝は２４日、医療機器向けが中心の業務用カメラ事業を東芝メディカルシステムズ（栃木県大田原市）に１０月１日付で譲渡すると発表した。２０１６年３月に東芝メディカルをキヤノンに売却することを決めており、この一環。譲渡により、１７年３月期連結業績に約１２３億円の利益を計上する見込みだが、１６年５月に公表した業績予想に織り込み済みとしている。

譲渡するのはライフサイエンス事業統括部ビデオセンシング推進部の事業で、医療現場での画像収集などに使われている。同事業の売上高は、１６年３月期実績で約３９億円で、営業利益は公表してない。

東芝メディカルはカメラの映像処理技術と画像診断事業を組み合わせて新事業を開拓する。同事業の従業員約７０人は東芝メディカルに出向する。

また同日、東芝プラントシステム（ＴＰＳＣ）の保有株式９６６万８０００株を売却したと発表した。議決権総数の９・９％で、売却額は１５７億円。財務基盤の強化に向けた保有株式の見直しの一環。売却後に東芝が保有するＴＰＳＣの株式比率は５１・５％で、ＴＰＳＣとの関係に変更はない。ＳＭＢＣ日興証券が買取引受けした。