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[ 科学技術・大学 ]
(2016/11/28 05:00)
東京大学大学院情報理工学系研究科の中村守宏大学院生と小山裕己大学院生、五十嵐健夫教授は、落書きを竹とんぼ(写真)にできるシステムを開発した。羽根の形と飛行軌跡を予測する独自のシミュレーションを基に、落書きの羽根を微調整して竹とんぼに仕上げる。羽根のバランスが考慮されていない形でも、ある程度飛ぶ竹とんぼに自動修正する。子ども向けのイベントや販促カードなどに提案する。
シミュレーションは、羽根の形が違う竹とんぼを14種類用意し、飛んでいる様子を高速カメラで撮影して作製した。画像から回転速度や飛行高度を算出し、羽根の形ごとに浮力や空気抵抗を推計、このデータを機械学習させた。
羽根の取り付け角度や大きさのバランスなどは自動調整する。落書きのオリジナリティーを崩さないように羽根を配置する。文字列やドラゴンなどの絵が飛ぶことを確認した。開発したシステムで調整しなければうまく回転せず、まったく飛ばすことはできない。
飛行時間は3秒程度。子どもが室内で遊ぶ分には十分な飛行距離を確保し、飛びすぎないため紛失しにくい。システムは完成しており、企業の使い方に応じた修正ですむ。イベントで好きなキャラクターを選んで竹とんぼを製作したり、販促カードの企業ロゴを竹とんぼにする使い方を提案していく。
(2016/11/28 05:00)
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