[ 科学技術・大学 ]

近畿大など、体細胞クローンマウスの発生率を15%に向上

(2017/4/17 05:00)

  • 3種の化合物を培地中に添加し、発生率を向上させた(クローンマウス)

近畿大学生物理工学部の宮本圭講師、京都大学大学院農学研究科の山田雅保准教授、英ケンブリッジ大学のジョン・ガードン教授らは、体細胞クローンマウスの発生率を大幅に向上する方法を開発した。3種類の化合物を培養培地中に添加することで、発生率を従来の1%未満から約15%へ大幅に向上することに成功した。全動物に適応できる簡易な方法のため、遺伝子組み換え動物の作製や絶滅危惧動物の保全へ活用が期待できる。

研究グループは、発生率を約5%に改善すると示唆されるトリコスタチンAとビタミンCの相乗効果を研究している。これらに加え、ビタミンCの効果を阻害しないよう、培地に脱イオン化ウシ血清アルブミンを新たに添加した。クローン誕生に必要な体細胞核の卵子内での初期化で不具合が起きにくくなった。

今後、ヒトの疾患を再現した遺伝子組み換え動物の効率的な生産などを、プライムテック(茨城県土浦市)と共同研究で進める。

成果は英学術誌バイオロジー・オープン電子版に掲載された。

(2017/4/17 05:00)

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