ソニー、決定的瞬間を撮影できるミラーレスカメラ−ブラックアウト現象なし

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ソニーはスポーツなどの決定的瞬間を撮影できるフルサイズのセンサーシステムを搭載したミラーレスカメラ「α９＝写真」を５月２６日に発売する。被写体がファインダーから消えるブラックアウト現象なしで毎秒２０コマを撮影でき、無音の撮影もできる。想定価格は５０万円前後（消費税抜き）。高速領域の撮影で一眼レフカメラを上回ることで、プロカメラマンの利用拡大を目指す。

「α９」はソニーにとって高速領域の最高峰で、高感度の「α７ＳＩＩ」、高解像度の「α７ＲＩＩ」と並ぶ旗艦モデルとなる。同社はミラーレスカメラ市場で世界シェアトップに位置するが、α９の投入でシェア拡大を加速する。

ソニーマーケティング（東京都品川区）の河野弘社長は都内で会見し「一眼レフを含めたフルフレームカメラで１位を目指す」と意気込んだ。一眼レフの独壇場であるスポーツ写真の分野に、どこまで入り込めるか注目される。

世界初のメモリー内蔵フルサイズ積層型イメージセンサーを搭載し、高速性能を実現した。相補型金属酸化膜半導体（ＣＭＯＳ）センサーからの膨大な信号をメモリーに一時保管することで、画像処理を最大限高速化することに成功した。毎秒６０回の演算処理を行い、焦点合わせの速度を上げた。シャッター音をなくすことが可能で、音楽会やテニスのサーブ時など音を出せない場所へも撮影領域を広げられる。

同センサーの開発中には熊本地震が発生し現地の工場が被災したが、復旧活動をしながら開発を継続した。震災を乗り越えたカメラで飛躍を狙う。