[ 建設・住宅・生活 ]

清水建設、ダム技術を水平展開 省人・作業効率化へ

(2017/4/26 05:00)

  • 平瀬ダム(山口県岩国市)の工事で導入している軽量バケット

清水建設はダム工事で、生産性向上につながる実用化した新しい機具や技術を他のダム工事に水平展開する。工事中の平瀬ダム(山口県岩国市)で初めて導入した、コンクリート打設に関連する機具や技術が対象。清水建設が施工する八ッ場ダム(群馬県長野原町)や簗川ダム(盛岡市)などに、2017年度中にも導入する。新技術の水平展開により、ダム工事における省人化や作業時間の短縮を目指す。

清水建設は平瀬ダムに、生産性向上につながる新しい機具や技術を導入した。その一つがコンクリートを運ぶ軽量バケット。高強度高摩耗鋼板を採用して部材を薄肉化し、2・75トンのバケットの重さを2トンに軽量化。1回当たりに運べる量が増え、打設能力は10%以上向上した。5月に八ッ場ダムに投入する。

コンクリートの締固めでは、バイブレーター装備の重機に、3次元(3D)スキャナーと油量センサーを組み合わせ、締固めの完了を判定するシステムを導入。オペレーターの熟練度に左右される締固めの違いを定量的に把握でき、作業効率化と品質向上を実現した。今夏に簗川ダムで、今冬に八ッ場ダムで活用する。

このほか、平瀬ダムでは重機に装備し、ダム本体のコンクリートが接する岩盤面を清掃するブラシを活用。従来人手をかけていた岩盤の清掃作業を約10分の1の人員で可能にした。適用可能なダム工事があれば展開する。

清水建設はダム工事で使える新しい機具や技術の水平展開により、省人化や作業効率化を進めたい考え。建設業は将来の人手不足が懸念されており、生産性をより高める必要性がある。

(2017/4/26 05:00)

関連リンク

建設・エネルギー・生活1のニュース一覧

おすすめコンテンツ

電験三種 合格への厳選100問 第3版

電験三種 合格への厳選100問 第3版

シッカリ学べる!3DAモデルを使った「機械製図」の指示・活用方法

シッカリ学べる!3DAモデルを使った「機械製図」の指示・活用方法

技術士第一次試験「建設部門」受験必修キーワード700 第9版

技術士第一次試験「建設部門」受験必修キーワード700 第9版

モノづくり現場1年生の生産管理はじめてガイド

モノづくり現場1年生の生産管理はじめてガイド

NCプログラムの基礎〜マシニングセンタ編 上巻

NCプログラムの基礎〜マシニングセンタ編 上巻

金属加工シリーズ 研削加工の基礎 上巻

金属加工シリーズ 研削加工の基礎 上巻

Journagram→ Journagramとは

ご存知ですか?記事のご利用について

カレンダーから探す

閲覧ランキング
  • 今日
  • 今週

ソーシャルメディア

電子版からのお知らせ

日刊工業新聞社トピックス

セミナースケジュール

イベントスケジュール

もっと見る

PR

おすすめの本・雑誌・DVD

ニュースイッチ

企業リリース Powered by PR TIMES

大規模自然災害時の臨時ID発行はこちら

日刊工業新聞社関連サイト・サービス

マイクリップ機能は会員限定サービスです。

有料購読会員は最大300件の記事を保存することができます。

ログイン