資生堂、ふるさと納税返礼で−工場見学へようこそ

資生堂は静岡県掛川市の「ふるさと納税」の返礼品の一つとして、工場見学を実施する。７月末までに１万円以上をふるさと納税した市内外の人の中から、希望者を対象に８月に実施する。応募は５月末頃から受け付ける。資生堂は国内に三つの生産拠点を持つが、ふるさと納税に関連して工場見学を行うのは今回が初めて。詳細は掛川市と今後詰める。

資生堂は掛川工場の見学会を８月１０、２４、２５日の３回実施する。工場見学は化粧品が完成するまでの工程が見られるほか、現役の美容部員による美容セミナー、親子でリップグロスが製作できるモノづくり体験も実施。日本の化粧文化などを展示する企業資料館の見学もセットにした。

掛川工場は資生堂のメーキャップの生産拠点。通常は一般見学を行っていない。同社は「工場の取り組みやモノづくり体験を通して理解を深めていただける機会になる」としている。

ふるさと納税は地方自治体に寄付した額に応じて、住民税などの控除が受けられる制度。総務省が返礼品競争の過熱から、価格を寄付額の３割以下にするよう自治体に要請した。工場見学を採用した掛川市の取り組みは、モノづくり振興にもつながりそうだ。