[ 人物 ]
(2017/9/25 05:00)
まだ見ぬ“後輩”意識
開発に携わった機械が世に出ることを夢見て−。川重冷熱工業の金城七海さん(27)は、空調製品の開発部に所属し、吸収式冷温水器の安全性・耐久性向上に向けた要素試験に携わる。周りを見渡せば男性ばかりの職場で、日々奮闘している。入社4年目。まだまだ学ぶことも多いが、持ち前の負けん気の強さで飛躍の時をうかがう毎日だ。「今後入社してくる女性のために、道を開ければ良いですね」。まだ見ぬ“後輩女子”を意識しつつ、技術と知識の研さんに励む。
夢は「開発」経験積みたい
鹿児島大学大学院理工学研究科で機械工学を専攻し、2014年に入社しました。父親の趣味がバイクレース観戦で、小さい頃よくレース場に連れていってもらいました。コックピットで作業する人たちがまぶしくて。これが機械系に進んだきっかけです。
ある日のレース。童顔のライダーと、ライムグリーンのカラーリングが施されたバイクがマッチしていたのが印象に残りました。そう、親会社の川崎重工業製のバイクです。KAWASAKIブランドを知ったのもこの時でした。
入社4年目です。開発部で空調製品の要素試験を担当しています。試験では吸収式冷温水器を構成する蒸発器、吸収器などの温度変化を確認します。予想した結果が得られないこともしばしばですが、次世代の空調製品の開発に生かせるデータを集めようと、いろいろな人と協力して試験を進めています。
将来の夢は開発の一員として新製品開発に携わること。そのためにいろいろな職場を体験したいです。特に採用に興味があります。男性職場でどう仕事をこなしていくか―。技術系の女性はきっと自分と同じ悩みを抱えて入社するでしょう。今経験していることを伝えていきたいです。
女性も頑張れという世の中ですが、一人では何もできません。周りの助けが必要で、その一助になれたら良いですね。
(文=長塚崇寛、写真=大阪・清家史彦)
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◇川重冷熱工業 技術総括室開発部
(2017/9/25 05:00)