元気印中小企業

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プラスチックキャップのトップメーカー [三笠産業]

 林田壽昭社長

林田壽昭社長

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会社名 三笠産業(株)
代表者 林田壽昭社長
業種 製造業
所在地 奈良県北葛城郡広陵町寺戸53
電話 0745-56-5581

 

世界中を驚かせた「GS王冠」

三笠産業は日本酒や清涼飲料水、調味料、ドレッシングなど液体の保管や管理に必要不可欠なペットボトルやキャップを製造している。酒樽(たる)用の木工飲み口の製造をルーツとする同社は「無から有を生み出す」との創業理念で約100年間、常に"現状"に挑んできた。とくに、1963年に開発した「GS王冠」は、現在の開発にも生かされる点が多く、同社最大のヒット商品となっている。
 酒樽用の木工飲み口の製造は、戦後になると樽の需要が減り、新規事業を検討していた。当時、日本酒のふたといえば金属王冠が主流だったが、開ける器具が必要で手を傷つけやすいという問題があった。そこに目をつけた林田孝一相談役は、米国で開発されたばかりのポリエチレンを使って、ふたの開発に挑んだ。
 原理としては簡単だが、開発は失敗の連続だった。まず、金型から離型する際に、ポリエチレンが抜けにくい問題が発生。また、サンプル品が樹脂製のため、においがつきやすいという欠点もあり「開発の苦労で、林田相談役は胃を半分除去するほどだった」(林田壽昭社長)と、文字通り"血と汗"をかけた開発だった。
 スリップ材をポリエチレンに混入させることで金型の問題を解決するなど、試行錯誤を繰り返し、ついに63年「GS王冠」が完成した。GS王冠は、シール部を引き破ることで簡単にふたを開けることができ、開栓後は替え栓として使用できる特徴を持ち、世界中を驚かせた。

全社員が開発部隊

同社はその後、耐熱キャップや、酸化を防ぎ芳香を保つ「バリアキャップ」など液体を保存・管理する"キャップ"で、日本だけでなく世界をリードしてきた。トップを走り続けることを可能にしているのは「社員全員が開発部隊」(林田社長)との考え方があるからだ。
 キャップは生活に密着した商品であり、全社員が毎日、家庭や食品スーパー(SM)などで目にしている。そこで「このように改良すれば使いやすくなる」「年齢層によっては開けにくい」などの声を集める投書箱を各部署に設置。その声を毎月行う開発会議で検討し、新商品開発に生かしている。  最近では、取り外すことに重点を置いた「Re(リサイクル)キャップ」や、固定式キャップを取り外すための器具「分別君」を商品化し、環境に配慮した商品展開を行っている。
 これまでの商品アイテムは3000点を超え、豊富なストックを生かした提案営業で他社に差をつけている。2010年の売り上げは90億円を予測しており、林田社長は「食品だけでなく、薬品分野にも挑戦し、念願の100億円を早く突破したい」と語る。新分野進出へ向け足を止める暇はないようだ。

豊富なラインアップを揃える

豊富なラインアップを揃える

One Point

現状を否定

 トップに立つ企業の多くが安定化を求め、守りの姿勢を見せるのに対し、何度も「現状否定」との言葉を口にする林田社長。商品開発だけでなく、関東工場には無人化運転によるクリーンルームを備え、徹底した品質保証体制を確立している。「GS王冠」の開発から約40年。おごりを見せず、着実に努力を続けた結果が、現在の成功につながっているようだ。

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