地域力連携拠点海外展開セミナー
■開催日:9/4(金)13:00〜16:30(開場12:00) ■開催地:松山

主催:(財)えひめ産業振興財団

以下は、当日の講演内容の要旨になります。プログラムに沿ってまとめておりますので、ご参考ください。
 海外拠点のあるソフトウェア会社や中国への輸出を計画する加工業者など約40社が参加。主催者として挨拶したえひめ産業振興財団の相原泰裕常務理事は「県内15のチームえびす支援拠点と同パートナー機関がスクラムを組んで、中小企業の海外進出や相談などをサポートしていきたい」と語りました。


■地方圏から中小企業の海外販路開拓支援:グローカル経済PTの取り組みについて

(四国経済産業局 地域経済部 新規事業室 振興係長 池上泰弘氏)

 当局では自治体や各支援機関、ジェトロ、中小機構などと連携し情報を一元化。四国グローカル経済プロジェクトでトータルコーディネートし、中小企業の海外販路開拓を支援しています。我々は新連携など経済産業省の施策を活用する企業を熟知しており、その中から海外展開に関心がある企業をリストアップします。支援対象企業に対し支援ツールを総合的に活用し、各自が知りたい情報を選別して配信していくので積極的に活用して頂ければ幸いです。


■中国経済について

(ジェトロ 海外調査部 中国北アジア課 中井邦尚氏)

 中国経済は金融危機の08年11月以降は輸出・輸入とも9カ月連続前年同月比マイナスが続きデフレ懸念が強まっています。しかし消費統計は安定的に推移しています。
 金融危機の影響は輸出依存度の高い沿海部は大きいですが、内陸部は軽微です。地域によって経済状況は異なり、これからビジネスをする地域がどのように成長していくかの見極めが重要です。
 中国は景気回復にむけて4兆元の景気刺激策が始動しました。そのうち80%がインフラ整備に使われます。短期的には鉄道や道路などのインフラ投資向けの需要増大が見込めます。長期的には外国企業に対し市場を提供する代わりに、技術供与を求める傾向を強める可能性もあります。09年の展望としては、通年で中国経済が目標とするGDP成長率8%前後の確保や現在の「投資」・「輸出」主導成長を「投資」、「消費」主導型成長に転換し、真の内需主導型成長に移行できるのかが焦点です。

■中小機構の国際化支援アドバイス事業の紹介と中国の支援実例紹介
(中小企業基盤整備機構 経営支援専門員 松野稔氏)

 当機構の国際化支援アドバイス体制では、海外経験が豊富な商社やメーカー出身者など16人の国際担当の経営支援専門員が常勤。弁護士など255人の登録アドバイザーがサポートしています。海外で事業を計画する企業向けに現地訪問、客観的なアドバイスなどを実施しています。
 中国の現地法人会社の経営支援等を通じて得た教訓では、自社にて中国要員を抱えて機動的に対処すること(中国要員不在で自社の命運を現地相手企業に託さないこと)、また、不正経理の発生を防止するため、対外支払いは一番安全・確実な振込みで行い、現金での決済はさけることが大切です。相談は何回でも何時間でも歓迎します。どんな小さな問題や悩みもぶつけてきて下さい。

■東南アジアの現状、企業動向等を含めた支援現場の披露
(中小企業基盤整備機構 国際化支援アドバイザー 芳賀淳氏)

 世界の国別GDPは中国とインドの台頭が著しく、アジア経済は華僑パワーが牛耳っています。アジアの株式市場の大半が華僑系資本で輸出依存型経済です。その中で海外展開に伴うリスクは信用、為替、契約書、知的財産権、品質、法令、人事労務管理、経営とさまざまあります。
 事例を紹介すると、ベトナムでバス車体の広告宣伝について1年契約したが半年もしないうちに消えてしまったことがありました。契約前から弁護士を活用し、契約書作成に留意すべきです。また、外国勤務で日本のペースで物事を考えるとストレス過多になりやすいので、赴任先のリズムを早くつかんで下さい。一方、現地雇用では人前で叱るのが最大の侮辱にあたる国や地域があるので、現地流の指導方法が必要です。「あせらず、あわてず、あきらめず、あてにせず、あなどらず」の5つの「あ」を実行されることをお勧めします。