地域力連携拠点海外展開セミナー
■開催日:10/7(水)13:00〜16:30(開場12:00) ■開催地:名古屋

主催:(財)あいち産業振興機構

以下は、当日の講演内容の要旨になります。プログラムに沿ってまとめておりますので、ご参考ください。
 台風18号が接近中にもかかわらず、この10月にオープンしたばかりの「ウインクあいち」(愛知県産業労働センター)に、海外進出を視野に入れる商工業関係者ら56人が参加しました。最初にあいさつに立った(財)あいち産業振興機構の平野洋理事長は「中小企業白書を見ても、業績の良いところほど、遠くに市場を求めているし、事業を海外に展開している。業績を向上させるには国際化は避けられない」と海外展開の重要性を強調した上で、「あいち産業振興機構を始め、国際化支援をしている機関を積極的に活用してもらいたい。」と呼びかけました。


■中小企業の海外販路開拓支援~グローカル経済PTの取組みについて

(中部経済産業局 地域経済部 国際課 総括係長 森下優彰氏)

 各国の経済成長見通しを見ると、先進国のGDPはすべてマイナス成長です。これは戦後60年で初めてのことです。一方で、中国やインドは金融危機後も非常に高い伸び率を示しており、今後は新興国が伸びていく状況にあります。経済産業省はそうした新興国への販路開拓に向け、ジェトロや中小企業基盤整備機構と一つになって、海外進出を図る企業が使いやすい施策を展開していきます。海外販路開拓の明確な経営方針があり、継続的に販路開拓に取り組む、航空宇宙、環境・低炭素・低資源、農業、医療機器・健康の成長4分野に関係する企業を、総力を挙げて支援します。地域力連携拠点によるワンストップ窓口で情報提供を行っておりますので、ぜひご活用下さい。


■中国経済最新事情と短期及び中長期での市場の魅力

(ジェトロ 海外調査部 中国北アジア課 課長代理 中井邦尚氏)

 今年の中国経済は8%前後の成長率を確保できそうですが、現在の投資、輸出主導型から、投資、消費主導型へと転換し、真の内需主導型成長に移行できるかが今後の焦点です。欧米日など先進国経済の回復が遅れるなか、「市場としての中国」に対する関心はさらに高まりを見せていますが、国土面積で日本の26倍、人口で10倍を有する中国市場を単一市場として捉えることはできません。「自分らしさ」「好き」などの感性や健康を指向する若年層と、「面子」や「見栄」を重視するシニア世代とは、消費観にも大きな違いがあります。また、地域によっても、北京、上海などの沿海地域の都市部と、成都や武漢などの内陸都市部、さらには8億の人口を有する農村部とは消費水準が全く異なります。こうした中、中国での販売拡大を目指す日本企業には、ターゲットとする地域・消費者層に合った市場戦略が求められています。


■中国華南地区をはじめとした中国市場を睨んだベトナムでの事業戦略
(中小企業基盤整備機構 経営支援専門員 中村大二郎氏)

 ベトナムは中国の沿岸都市近郊と接する唯一の国であり、ベトナムと中国を結ぶ道路も整備されてきており、双方の輸出入が活発化してきています。 ベトナムの今年上期GDP成長率は4.5%ですが、これはリーマンショックの影響をあまり受けず、輸出もそう多くないことを反映しています。ベトナムは二輪車生産が活発、宗教観が日本と同じで仏寺と神社が一体化、米作が盛ん、家事や労働は完全に男女平等、仕事よりも家庭優先、社会主義国なので土地の所有が認められないなどの特徴があります。また、ベトナム人は手先が器用で潜在能力が高いと思います。英語は必須ではなく、日本語だけでも進出は可能です。進出目的を明確にし、現地との合弁を避けて100%独資をお勧めします。優秀な現地大卒の採用を優先し、進出を考えたらまず研修制度を利用して下さい。ソフト関連企業は少額投資で進出できるし、製造企業はレンタル工場で生産を始めるといいでしょう。