■ナップ、10マイクロメートル径の穴あけ実現−医療・大学の試作ニーズ開拓
【立川】ナップ(東京都青梅市、永田盛久社長、0428・23・7201)は、穴径10マイクロメートル(マイクロは100万分の1)のドリル加工技術を確立した。マシニングセンター(MC)を使用し、板厚50マイクロメートルのアルミニウム材とSK材で、ピッチ幅30マイクロメートルで極小の穴あけを実現。医療関連の研究開発部門や大学の試作ニーズを開拓し、3年後に1億2000万円の売り上げを目指す。
理化学機器や航空機エンジン部品の高精度加工を手がけるナップは、ドリル加工での最小穴径を従来の30マイクロメートルから10マイクロメートルにするとともに、月2―3件程度の試作の受注に応える体制を整備した。MCはスピンドルの安定性が高いとして、安田工業のジグボーラー「YBM950V」を使う。
加工時間は一個の穴につきアルミ材は5―6分、炭素系工具用の鋼材であるSK材は10分強。アルミの場合は一度の段取りで最大19個の穴をあけられるなど高い生産効率をもとに、試作品を迅速に手に入れたいニーズに応える。
ドリル加工はレーザー加工などより短時間での穴あけが可能で、バリの発生も抑えられる。ナップは昨秋に径10マイクロメートルのドリルを導入。実用レベルでの加工確立に向け、ドリル回転数やクーラント(冷却液)の供給方法などの検討を重ねてきた。