マグナビートは国立大学が民間企業に出資して設立した産学ジョイントベンチャー(JV)。05年7月にチッソと神戸大学が共同で設立した。国立大学が民間企業に出資することは規制されている。そこで、神戸大工学部の近藤昭彦教授がもつ熱応答性磁性ナノ粒子についての独占的特許実施権を得る対価として、マグナビートの発行済み株式総数の5%に相当する株式を神戸大に「寄付」する形をとった。
熱応答性磁性ナノ粒子は温度変化で凝集・分散する約100ナノメートル(ナノは10億分の1)の磁性ビーズ。わずかな温度変化で磁気分離でき、タンパク質や抗体などの高感度、高速精製が可能となる。00年にチッソと近藤教授とで熱応答磁性ナノ粒子についての共同研究をスタート。同年に素材は完成したが、同一品質の粒子を製造するのに苦戦し、検査キットの製品化は06年4月となった。発売後は研究所向けを中心に受注が増え、売上高は2期連続で30%増を達成している。
マグナビートの大西徳幸社長は「大学の
発明を企業が実用化し、その利益を大学へ還元する好循環が生まれれば」と産学JVの未来を語る。 |