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[ 科学技術・大学 ]
(2016/7/8 05:00)
東京大学生産技術研究所の新野俊樹教授とエリジオン(浜松市中区、矢野裕司社長、053・413・1000)は共同で、義足の設計支援システムを開発した。3Dスキャナーで脚の形状を計測した後、3Dデータを調整し、3Dプリンターで造形する。義肢装具の採型や製作などを担当する義肢装具士の作業時間を3分の1に短縮できた。今後、義足の装飾生成や強度計算の機能の開発を進める。
3Dデータを利用して、義足で脚を包むソケット部分を製作する。ソケットで体重を支えるために、読み込んだ3Dデータよりも全体的に小さく締めてから、体重がかかる部分を膨らませて逃げをつくる。骨の周辺は痛くないように膨らませ、筋肉の多い部分は密着させるために締めるなどの調整を行う。
従来は石こう型をとって削って製作していたため時間がかかっていた。新開発の設計支援システムでは画面を見ながら形状を調整し、3Dプリンターで造形できる。実際に約4時間かかっていた作業を約1時間10分に短縮した。
ソケットの3Dデータは、生活用の義足やスポーツ用の義足に利用できる。使用開始から5―10年後、脚の変化に合わせて再調整する際にも作業時間を短縮し、製造コストを抑えられる。
(2016/7/8 05:00)
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