- トップ
- 自動車・輸送機ニュース
- 記事詳細
[ 自動車・輸送機 ]
(2016/7/21 05:00)
日産自動車は2018年後半にも生産を始める新型軽自動車に搭載するエンジンの開発を、子会社の愛知機械工業(名古屋市熱田区)に委託する。小型エンジンに強い愛知機械のノウハウを活用し、日産本体は環境や安全技術の開発に集中する。トヨタ自動車もディーゼルエンジンの開発・生産を豊田自動織機に集約する。次世代車技術を巡る競争が加速する中、グループ内で役割分担し、経営資源を効率的に活用する動きが広がっている。
日産が軽用エンジンを開発するのは初めて。排気量1000cc超の小型エンジンの開発・生産を手がけてきた愛知機械のノウハウを活用して新エンジンを開発する。日産は中・大型のエンジンのほか、電気自動車(EV)や自動運転をはじめとする先端技術の開発に資源を投じる。
新型軽は提携先の三菱自動車が開発・生産する現行「デイズ(日産名)」「eK(三菱自名)」の後継モデルにあたる。開発は日産が担当し、車両生産は三菱自の水島製作所(岡山県倉敷市)で行う。エンジンの生産拠点は検討中。
自動運転など次世代自動車技術の開発競争は激化している。このため完成車メーカーの開発領域が広がり、1社で大半を担う従来体制のままでは、競争に勝ち抜くのは難しい。
トヨタもディーゼルエンジンや、手動変速機(MT)、ブレーキの各事業をグループ内の部品メーカーに集約する方針を決めている。限られた資源を有効活用すべく、日産やトヨタのように子会社や関連会社に開発を任せる動きは増える見通し。グループの再編にも発展しそうだ。
(2016/7/21 05:00)