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[ 自動車・輸送機 ]
(2016/8/15 05:00)
日産自動車は2017年に、横浜工場(横浜市神奈川区)で新型ガソリンエンジンの生産を始める。新型エンジンは圧縮比を変えられる世界初の技術を採用。海外で展開する高級車ブランド「インフィニティ」のスポーツ多目的車(SUV)「QX50」に搭載する。低燃費と高出力を両立する新型エンジンの搭載で競争力を高める。
エンジンの主力拠点である横浜工場に新ラインを設置する。新ラインでは新型エンジンとユニット部品を量産するほか、新工法の開発や新たなパワートレーン系部品の量産技術の確立に役立てる。総投資額は約75億円。
新型ガソリンエンジンはピストンの最高点を変えられる機構を付加しており、圧縮比を8−14の間で連続的に変化できる。圧縮比を変えられると、低燃費と高出力を両立しやすくなる。
排気量は2000ccで直列4気筒。ターボチャージャー(過給器)と組み合わせて排気量を小さくしつつ出力を維持するダウンサイジングターボエンジン。高級セダン「スカイライン」や高級ミニバン「エルグランド」に搭載する同3500ccのV型6気筒エンジンの後継に位置付ける。
インフィニティは中国を中心に販売が伸び、15年の世界販売は前年比15%増の20万台超となった。商品群を拡大しており、17年には独ダイムラーと小型車の共同工場を稼働する計画もある。
新型エンジンはインフィニティ事業の強化策の中核となる。今後はインフィニティだけでなく、ルノー・日産自動車連合の他のブランドへの展開も検討している。
(2016/8/15 05:00)