衝撃・トランプ大統領誕生（１）日本企業に警戒感

保護主義を掲げるドナルド・トランプ氏が次期米大統領に就任することで、日本の経済界は警戒感を強めている。例えば、環太平洋連携協定（ＴＰＰ）。１０日、衆院本会議でＴＰＰ法案が可決されたが、米共和党は年内の承認を見送る考えを表明した。世界経済の動向を左右する米国の政策はどこに向かうのか―。日本企業には戸惑いと楽観が混在している。

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  トランプ大統領の影響は大きい（ブルームバーグ）

「日本の対米直接投資の大きさを知った上での発言なのか」（トヨタ自動車幹部）。トヨタにとって北米は連結営業利益の４分の１を稼ぐ主力市場。トヨタグループ幹部は「保護主義が広まる懸念が出てきた。一直線（の北米事業拡大）でなく、ブレーキをかける必要があるかもしれない」と警戒感を高める。

トランプ氏の公約の一つが「オバマケア（オバマ大統領の医療保険制度改革）撤廃」。北米を成長市場と位置づける医療機器業界は「中間層の支持を得て大統領になったトランプ...