[ 自動車・輸送機 ]

【電子版】最大1900km連続走行できる燃料電池トラック、米ニコラモーターが発表

(2016/12/3 13:00)

  • ニコラモーターが発表したNikola One(同社のウェブサイトから)

米ニコラモーター・カンパニー(ユタ州ソルトレイクシティー)が1日、800−1200マイル(約1300−1900km)もの長距離を連続走行できる燃料電池セミトラックを発表した。セミトラックとは荷物を積んだトレーラーを牽引するタイプのトラックで、この「ニコラワン(Nikola One)」は燃料電池とリチウムイオン蓄電池を車両に搭載した。2020年の出荷開始を予定している。

ニコラモーターは、電気自動車のテスラモーターズと同様、発明家のニコラ・テスラから名前をとったスタートアップ。同社によれば、ニコラワンについて、すでに合計で30億ドル近い予約が入っているという。

電動モーターだけで1000馬力を超えるパワーと、2000フィートポンド(277キログラムメートル)のトルクを持ち、ゼロエミッションでありながら、現在使われているセミトラックの倍近い駆動性能を実現できるという。

燃料電池車は走行中に二酸化炭素(CO2)を排出せず、電気自動車より航続距離が長くできることから、究極のエコカーとも言われている。水素ステーションでの燃料供給もニコラワンは15分で済み、電気自動車よりは短い。ただ、燃料となる水素の製造と水素ステーションのインフラが大きな課題とされている。

そこで同社では、水素プラントおよびステーションについて自前での整備構想も打ち出した。太陽光発電で水を電気分解し、水素を製造する水素プラントを建設し、そこからタンクローリーでステーションに水素を供給する。計画では2018年1月から2019年終わりまでに364の水素ステーションを米国とカナダに設置する。

また、販売では、北米に800のサービス拠点を持つトラックレンタル業者のライダー・システムとの間で、販売代理店およびメンテナンスパートナーの契約を結んだ。

最初の5000台のトラックは委託製造するが、車両工場についてはいくつかの州と協議を進めており、2017年前半に立地場所を決定する。年間生産目標は5万台。

顧客向けにはリースプログラムも用意。月額5000−7000ドルで3年間あるいは走行距離100万マイルまで、保証とメンテナンス、さらに使いたいだけの水素燃料のサービスが受けられるという。

(2016/12/3 13:00)

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