[ オピニオン ]
(2017/2/24 05:00)
「新しい上司はフランス人/ボディーランゲージも通用しない」とは、往年の坂本九さんのヒット曲『明日があるさ』の替え歌として2000年に大ヒットしたCMソング。作詞はCMプランナーの福里真一さん。
明示してはいないけれど、1999年に仏ルノーから日産自動車に乗り込んできたカルロス・ゴーンさんを意識したものであることは間違いない。当時の“ゴーン・ショック”は、それほど大きかった。
もっともご当人はブラジル出身だし、記者会見もインタビューも英語。日本語も片言程度には話せる。旧知の日産の技術者によれば「予算をくれと直談判した時も日本語混じり」だったとか。意思疎通は十分に可能だ。
日産は財界の名門。ゴーン体制では、共同会長を務めた小枝至さんや最高執行責任者の志賀俊之さんが団体の役職を務めたものの、社長が長きにわたり財界と無縁だったのは寂しい気がする。
社長兼最高経営責任者(CEO)を共同CEOの西川広人さんに譲り、会長に専念すると発表したゴーンさんだが、年齢はまだ62歳。これからデビューしても遅くない。次は元社長で経済同友会代表幹事を務めた石原俊さん(故人)以来となる財界トップを狙ってみてはいかが。
(2017/2/24 05:00)