残業、月60時間を27時間に削減−従業員30人の中小企業が始めた働き方改革

プロトワーク（大阪府守口市、田村常之進社長、０６・６９９３・６３６１）は、労務管理システムの導入によって従業員の残業時間を従来の月当たり平均６０時間から、３月時点で同２７時間まで削減した。同社は自動車部品など向けの樹脂や軽金属の切削加工を手がける。従業員は約３０人。生産量や歩留まりは維持している。田村社長は「少人数の中小企業だからこそ、ＩＴ化で無駄を省く必要があると気づいた」と話す。

労務管理システムは自社開発した工程管理システム「プロジェクト管理システム」に追加導入した。出退社や休暇取得状況などを一元管理するとともに、社員の時間意識を高める目的にも活用する。そのため社員全員が在席状況や残業時間をクラウド上で確認できる仕組みにしている。

もともとプロトワークでは残業時間を事前に設定せず、それぞれの従業員で判断し業務を終えていた。同システム導入後は、日中に残業時間を明確に設定し、全従業員...