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[ エレクトロニクス ]
(2017/4/29 08:00)
(ブルームバーグ)米クアルコムは28日、先週発表したばかりの業績見通しを引き下げざるを得なくなったと発表した。アップルが法廷係争が解決するまで、クアルコムへのアイフォーン(iPhone)ライセンス料の支払いを見合わせることが理由。発表を受けて、クアルコム株は下げた。
株式公開会社で世界最大のハイテク企業と、その最も重要な製品に主要部品を提供するメーカーとの間の争いがエスカレートした格好。数十億ドルに上るライセンス料の支払いが将来にわたって停止または減額されれば、クアルコムは主な収入源を損ねることとなり、アップルにとっては利益率の上昇につながる。
クアルコムの発表によるとアップルはクアルコムに対し、アイフォーン製造委託先へのライセンス料支払いを停止すると通知。2007年のアイフォーン登場以来、アップルからクアルコムへのライセンス料支払いはこの方法で行われている。そのため、クアルコムは4-6月(第3四半期)の見通しからライセンス料収入を想定した部分を除外した。他の携帯電話メーカーと異なり、アップルはクアルコムと直接のライセンス契約を結んでいない。
クアルコムの第3四半期売上高見通しは48億-56億ドル(約5350億-6240億円)と、先週発表した53億-61億ドルの予想から引き下げられた。ブルームバーグまとめによるアナリスト予想の平均57億8000万ドルを下回る。1株当たり利益見通しも52-62セントと、従来予想の67-92セントから下方修正。一部項目を除く調整後1株当たり利益は75-85セントの見通し。
28日の米株市場で、クアルコム 株価は一時4.1%値下がり、日中取引としては昨年6月以来の安値となる51.05ドルを付けた。
(2017/4/29 08:00)