[ 機械 ]

THK、直動案内部品の価値向上へ−センサー・AI活用しデータ収集

(2017/5/18 05:00)

  • THKが試作した椅子「スマートセンシングチェア」

THKは直動案内機器とセンサーや人工知能(AI)を組み合わせて得られる情報の活用に乗り出す。オフィス向けの椅子に同社のスライドレールを使いセンサーやAI機能を持つマイコンを搭載。利用者の心拍や周辺環境から健康状態などを把握して表示するシステムを開発した。直動案内システムを核に関連情報を集めて活用する仕組みを確立し、工作機械など同部品を納める他の商品にも展開して、主力製品の付加価値向上につなげる。

THKはセンシングネット(東京都千代田区)と連携し、THK製スライドレールを使いセンサーなどを搭載した椅子を試作した。センサーで利用者の呼吸、心拍、周辺温度や二酸化炭素(CO2)量などを収集。データからマイコンでストレス値などを計測してモニターで表示する仕組み「スマートセンシングシステム」を構築した。

活用方法として、例えば、同システムで長時間の会議による集中力低下やCO2濃度の変化を検知する。クラウドシステムに検知した情報を上げ、ビル設備と連動するアプリケーションを活用。状況に応じて会議室の窓を自動で開けて気分転換を促すなど、生産性の向上に役立てる。

THKは21日から米国で開かれる世界最大の家具見本市「ICFF2017」に試作した椅子を出展する。輸送機器メーカーなどとの実証実験にも順次取り組む。

THKは工作機械や半導体製造装置向けに精密位置決め部品などを納める直動案内機器最大手。IoT(モノのインターネット)の本格普及が見込まれるなか、センサーやAIを使い情報を集めて活用するノウハウを確立し、主力の産業機械向け直動案内部品の用途拡大や付加価値向上を目指す。

(2017/5/18 05:00)

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