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[ 科学技術・大学 ]
(2017/5/31 05:00)
【名古屋】愛知工科大学工学部の西尾正則教授らは、2019年にも仮想現実(VR)やゲームなどのコンテンツ向け映像や画像を提供する超小型実験衛星「AUTキューブ」を打ち上げる。4K(フルハイビジョンの約4倍の解像度)の魚眼カメラを搭載、宇宙の画像をマイクロ波帯で高速通信する。将来のビジネスモデルを示す実験機とする。
AUTキューブは本体からパドルを開く方式とし、太陽電池の設置面積を増やす。19年もしくは20年初頭に宇宙航空研究開発機構(JAXA)を通じてロケットで国際宇宙ステーション(ISS)に運んでもらい、ISSから宇宙に放出する計画だ。
衛星からは、視聴者自身が宇宙にいるような体験ができるVRコンテンツのほか、宇宙をテーマにしたアニメの実写版、ゲームでは複数の小型衛星を用いたキャラクター交換や陣取りゲームなどを提供する。
天候に左右されない送信環境を整えるため、ほかの小型衛星とIoT(モノのインターネット)で相互に接続し、晴れている位置にある衛星から地球にコンテンツを送信することを検討する。
AUTキューブは18年度中に国産ロケット「H2A」で打ち上げ予定の「AUTキューブ2」の高性能版。H2Aへの相乗り搭載が決まったことで計画を変更、2号機の名称を持つ方が先に打ち上がる。キューブ2と同様に、地元の愛知県蒲郡市がコーディネーターとなり地元企業を中心に設計製作を依頼する。
20年の東京五輪・パラリンピックの開催時期に合わせて、宇宙からメッセージを送るなどでコンテンツをアピールし、将来は通信会社などの参入を促す。
(2017/5/31 05:00)
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