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[ 化学・金属・繊維 ]
(2017/6/2 05:00)
三菱ケミカルは炭素繊維加工の新工場を建設する。子会社のチャレンヂ(埼玉県狭山市)が工場を建設し、早ければ2018年半ばに稼働する。主に熱間プレス成形法(PCM工法)を使った自動車向け炭素繊維強化プラスチック(CFRP)部品などを開発、量産する。投資額は最大で40億円とみられる。
三菱ケミカルは炭素繊維の生産規模で東レに次ぐ業界2位。近年、CFRP部品の開発を強化しており、自社に一定量を生産できる拠点を整備する狙いがある。
新工場はCFRP部品の開発と製造を手がけるチャレンヂの本社工場近隣地に建設する。敷地面積は約1万6000平方メートル。生産設備の詳細は明らかにしていないが、プレス機などを数台導入し、PCM工法を使った自動車や航空機向けのCFRP部品を量産するとみられる。
PCM工法は三菱ケミカルが4月に統合した旧三菱レイヨンとチャレンヂが共同開発した成形法。炭素繊維織物を型内に置いた後に樹脂を含浸して硬化させるRTM(レジン・トランスファー・モールディング)法に比べ、工程数が少ない。さらに成形作業時間は5分前後と量産に向く。
CFRPのPCM工法は欧州や日本の自動車メーカーが採用したほか、米大手部品メーカーなどと実証実験に入っていた。
(2017/6/2 05:00)