[ オピニオン ]
(2017/6/8 05:00)
2011年3月の東日本大震災からわずか4カ月後、東北の連帯と鎮魂、復興への願いを込めて始まった「東北六魂祭」。6県の県庁所在地での開催は、昨年の青森市で一巡した。今年、これを受け継いだ新たなイベントが誕生する。
その名も「東北絆まつり」。10、11の両日、杜(もり)の都・仙台が舞台となる。メインイベントである6県の夏祭り「青森ねぶた祭り」「秋田竿燈まつり」「盛岡さんさ踊り」「山形花笠まつり」「仙台七夕まつり」「福島わらじまつり」のパレードは11日の午後から。
テーマは「多彩な東北が、熱い絆でひとつになる」。さらなる復興と、その先の未来に向けて前進するために企画したという。祭りが生み出すエネルギーが東北の絆を強め、復興の力を内外に発信する力にもなる。
このほか東北各地の地酒や地ビール、駅弁やグルメ、名産品などを展示・販売するブースや関連イベントもある。期間中約38万人の来客を予想している。本格的な夏の到来はこれからだが、熱気を肌で感じてほしい。
太平洋岸を中心とする被災地の復興は、いまだ道半ばだ。しかし年を経るにつれ、震災の記憶が風化することが一段と懸念されるようになった。6県の絆の強まりを期待したい。
(2017/6/8 05:00)