[ 機械 ]

MF―Tokyo2017/インタビュー(2)コマツ産機社長・川西宣明氏

(2017/6/14 05:00)

―MF―Tokyoの展示の見どころは。

「2016年に発売した小型サーボプレス機とプレスブレーキを出品する。他社が追随できない技術を搭載したという意味で『ダントツ商品』と位置づけている。プレス機は効率良く材料を送る、レベラーフィーダーとの『完全同期運転』を実演する。プレスブレーキは『ベンディングアイ』という曲げた板の角度を検出する、当社独自の技術を標準搭載しており、注目してもらいたい。また、レーザー加工機についても今夏以降に発売予定の新型3次元機を展示するほか、レーザー溶接機も参考出品する」

―IoT(モノのインターネット)対応を強みとしています。

「IoT分野では、これまでコマツの製品遠隔管理システム『KOMTRAX(コムトラックス)』の導入で業界で先行し、データの蓄積がある。今回の展示会では工場をスマート化するコマツの生産管理システム『KOM―MICS(コムミックス)』を、当社のプレス機、板金機械に導入して披露する。メンテナンスコスト削減のため予知保全に対する期待は非常に高まっている。展示場を顧客の現場に見立てて稼働状況の監視や予知保全のデモを行う」

―今後の開発のテーマは何ですか。

「自動車の軽量化やダウンサイジングといった傾向の中で材料が変化しており、これに対応しなければならない。炭素繊維強化プラスチック(CFRP)など新しい材料の加工技術の開発を、複数の大学と共同で進めているところだ」

―足元の受注状況は。

「この半年、総じて海外はいい。北米は大型自動車関連が好調だ。昨年はフィアット・クライスラー・オートモービルズ(FCA)から優秀な仕入れ先に贈られる賞を受賞した。欧州にも力強さがある。中国は自動車向けが底堅い。また東南アジアは少し時間はかかるが、エアコン向けなどで必ず復活してくるだろう」

【記者の目/プレス機など新展開に注目】

世界中に展開した工場の生産状況を、どこでもリアルタイムで把握したいというニーズは高まり、それに応じたサービスが求められる。新システムのコムミックスの提供は今秋にも始めたいという。IoT分野で先行しているコマツグループとあって、プレス機・板金機械での新しい展開は注目されそうだ。

(金沢支局長・本荘昌宏)

→ MF-Tokyo2017特集

(2017/6/14 05:00)

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