[ 機械 ]

機械遺産に7件−日本機械学会・今年度認定

(2017/7/25 05:00)

日本機械学会は機械技術の歴史上意義のある製品や施設を認定する「機械遺産」に、国産初の地下鉄車両「モハ1000形1001号」や有人潜水調査船「しんかい2000」など7件を選んだ。機械遺産は合計90件になった。8月7日に東京大学情報学環・福武ホール(東京都文京区)で認定式を開く。

  • 勝鬨橋

勝鬨(かちどき)橋=隅田川に架かり築地と月島を結ぶ。1940年開通で国内唯一の左右独立跳開機構を持つ。可動する橋桁は片側約1000トンで、同等の重りを付け重心位置のモーターで開閉させた。映画や文学作品でも有名。

奥田トンネルのジェットファン縦流換気システム=同換気システムの採用は奥田トンネルが国内初。換気性能など試験データを収集した。このデータを基に、国内の道路トンネルの8割にジェットファンが採用された。

  • 地下鉄車両「モハ1000形1001号」

地下鉄車両「モハ1000形1001号」=東京地下鉄道で初めて使用された電動客車。国内初の打子式自動列車停止装置が装備され、利用期間中は衝突事故ゼロを達成した。草創期の安全思想や技術発展の基礎を示す。

  • 有人潜水調査船「しんかい2000」

有人潜水調査船「しんかい2000」=1981年に完成し、2002年まで20年以上運用されてきた。母船と通信でき海上と海中で一体的に研究調査できるようになった。沖縄トラフでの熱水噴出孔の発見など深海探査に貢献した。

鋳造用砂型の造型機「C―11型生型造型機」=1927年登場の国産初の砂型製造機。久保田鋳造所(現新東工業)で開発され、上型と下型、型抜きの一連の作業が可能。鋳物工場の機械化は同機から始まった。

組合せ計量機(ACW―M―1)=1973年の石田衡器製作所(現イシダ)製。ピーマンを一つずつ計量し、中央演算装置で指定重量に最も近い組み合わせを選ぶ。ピーマン150グラムを毎分30組、誤差2グラムで仕分ける。

  • 全自動手袋編機(角型)

全自動手袋編機(角型)=1964年に島精機製作所が開発した。指先の編み始めから各指のつなぎ、手のひら、手首まで全自動で編む。主流だった半自動機に比べ、作業員1人当たりの生産性が10倍以上向上した。

(2017/7/25 05:00)

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