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[ 科学技術・大学 ]
(2017/7/27 05:00)
光合成をせず、キノコやカビの菌糸に寄生して育つ「菌従属栄養植物」の新種を、神戸大学大学院理学研究科の末次健司特命講師らの研究グループが発見した。研究成果は26日までに国際学術誌ファイトタクサに掲載された。
新種は2016年10月、沖縄・石垣島の於茂登岳周辺で見つかり、「オモトソウ」と名付けられた。既存種のホンゴウソウに似ているが、雄花の先端の突起が3本多く、ホンゴウソウ科の新種と判明した。ほとんど地中で生息するため見つけにくいが、1―2カ月間だけ地上5センチ―10センチメートルまで伸び、直径2ミリメートルほどの紫色の花を咲かせる。
菌従属栄養植物が育つには、寄生しても生態系が崩れない安定した森林が必要。研究グループは新種が見つかったことで、於茂登岳周辺の原生林の重要性があらためて示されたと意義付けた。
(2017/7/27 05:00)