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[ 科学技術・大学 ]
(2017/10/24 05:00)
東北大学学際科学フロンティア研究所の當真(とうま)賢二助教らは23日、巨大な質量を持つ「中性子星」同士の合体で重力波と同時に発生した光の振動方向の偏りを観測し、この合体で金や白金などの重い元素が作られていたことを示したと発表した。他の研究グループは光の明るさに注目していたが、光の振動方向の偏りを観測したのは東北大の研究グループのみ。中性子星の合体後の物質の形状、元素生成の進み方や量の解明が進むと期待される。
重力波は時空(時間と空間)の歪みが伝わる現象。米重力波望遠鏡「LIGO」(ライゴ)と欧重力波望遠鏡「VIRGO」(バーゴ)の研究チームは8月、地球から1億3000万光年(1光年は光が1年間に進む距離で9兆4600億キロメートル)離れた場所から、中性子星の合体で発生したとされる重力波を検出。同時に、世界の70の観測所が重力波源からの光に着目し、光の明るさを測定していた。
當真助教らは重力波源からの光の振動方向の偏りを観測。中性子星の合体で金や白金などの重い元素が多量に生成すると、そこで発生した光は重い元素に吸収され再放出される過程で偏りが小さくなると考えられる。観測の結果、全体の光量に対し偏った光量の割合は0・5%以下になることが分かった。重い元素の発生が少ない超新星爆発などの場合にはこの値が1―3%になるという。
イタリア国立天文台、英レスター大学、中国・紫金山天文台との共同研究。成果は英科学誌ネイチャー・アストロノミー電子版に掲載された。
(2017/10/24 05:00)
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