[ 機械 ]
(2017/11/1 05:00)
三菱重工業は31日、2018年3月期連結業績予想で売上高、各利益段階ともに下方修正すると発表した。火力発電所向け設備や原子力事業を担うパワー部門の低迷が響く。売上高は7月予想比1000億円減の4兆500億円(前期比3・5%増)、営業利益は同500億円減の1800億円(同19・6%増)を見込む。受注高も同5000億円減の4兆円(同6・4%減)に下方修正した。
総売上高の4割弱を占めるパワー部門で、ガスタービンや原子力発電向けの受注が振るわず、売上高、各利益段階の見通しを引き下げた。総額3000億円を超える大型案件2件の受注が、18年度以降に持ち越されたことも影響する。
同日会見した小口正範最高財務責任者(CFO)は「火力発電の市場動向は当面、厳しい状況が続く」と分析。同事業の主体である三菱日立パワーシステムズ(MHPS)の生産体制再編など、パワー部門の構造改革を進めて収益改善を急ぐ。
半面、フォークリフトや自動車用ターボチャージャー(過給器)など、中量産品は好調に推移。これら事業を担うインダストリー&社会基盤部門の営業利益は、前期比60%増の800億円を見込む。
神戸製鋼所の検査データ改ざん問題について、同社製アルミ部材を小型旅客機「MRJ」の試験機などに使用しているが「安全性に問題ない」(小口CFO)との認識を示した。ただ「今後の量産機については、部品変更も検討の俎上(そじょう)にある」とした。
(2017/11/1 05:00)
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