[ 機械 ]
(2018/1/4 05:00)
電気通信大学情報理工学研究科の榎木光治助教らは、人工知能(AI)技術を利用して沸騰熱伝達を精度良く予測する技術を開発した。理論予測よりも誤差が小さくおおむね30%以内に収まった。ヒートポンプなどの熱交換器設計の効率化につながるという。今後伝熱管の流路形状など対応の幅を広げていく。
円形管を流れる冷媒の熱伝達率を機械学習で予測した。既存の1094件の実験データを学習させた。学習にかかる時間は約42秒で、学習後は予測にかかる時間は0・06秒。実際に熱伝導率を実験で求めると、すでに提案されている理論式で予測するよりも機械学習で予測した方が誤差は小さかった。
冷媒が気体と液体の両方の形態をとるため、熱伝導率の予測は難しい。温度や熱移動によって気体と液体の割合が変わり、冷媒の流れ方によって伝熱管内での空包が変形する。機械学習で高速に伝熱性能を予測できると熱交換器を設計しやすくなるという。
(2018/1/4 05:00)