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[ 中小・ベンチャー ]
(2018/1/16 05:00)
【静岡】三光ダイカスト工業所(静岡県三島市、三宅ゆかり社長、055・977・4585)がBツーC(対消費者)事業を加速している。アルミ鋳造技術を生かし、産業革命時代の世界観を表現した「スチームパンク」をテーマに製作したアクセサリーなど商材の引き合いが増加。クールジャパンを表現した作品としての反響も多く、海外進出も視野に入れている。
三光ダイカスト工業所はダイカストメーカーで、自動車関係が主力。電気自動車(EV)シフトの進展が受注に及ぼす影響を予想し、鋳造技術を生かせる新規事業としてアルミ、亜鉛の廃材や余材を活用したスチームパンク風アクセサリー製作を始めた。
同社は「三光スチーム」を2016年に立ち上げて以来、関連イベント出展などを通じて認知度を向上。異業種との協業が活発化しており、釣り具メーカーからリール部品(ノブ)を受注した。以後、サカイ産業(静岡県島田市)と炭素繊維を使ったカフスの共同制作などに発展させている。
本社近くの安久工場内にショールームを開設。スチームパンク風に車体全体を装飾したアンティークカーのほか、鎧(よろい)、アクセサリーなどの作品を展示する。
アンティーク風のアクセサリーや家具としてスチームパンクは、欧州を中心に愛好家が多い。ショールームを活用し、異業種との技術交流や海外からの来客を見込む。
本業のダイカスト関連にも波及し、スチームパンクを通じて同社を知った新規の引き合いが80社を超えた。
スチームパンクを軌道に乗せ「さまざまな事業を呼びかけていくセカンドステージ」(三宅社長)としている。
(2018/1/16 05:00)