全てのプラスチック包装を再利用可能に ＥＵが３０年目標

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【ブリュッセル＝時事】欧州連合（ＥＵ）欧州委員会は１６日、２０３０年までに、ＥＵ域内で生産される全てのプラスチック包装をリサイクル可能にする目標を柱とする計画を発表した。環境への配慮で「循環型経済」を目指す取り組みの一環だが、中国がプラスチックなどの廃棄物の輸入を禁止したことも、ＥＵに早急な対応を促す一因となった。計画にはこのほか、使い捨てのプラスチック製品の消費を抑制するほか、海洋での漂流が問題化している微細なプラスチックゴミ「マイクロプラスチック」の意図的な使用を制限する内容も盛り込まれた。

欧州委によると、ＥＵ内では年間２５００万トンのプラスチック廃棄物が生じているものの、域内でリサイクルのために回収されているのは３割に満たない。欧州委はプラスチック製品の生産を設計段階からリサイクル可能にし新たな市場を創出することで、「投資と雇用機会を生み出す」と強調した。

欧州委のティメルマンス第１副委員長は記者会見で「中国の決定は大きな課題だが、むしろ機会に転換しよう」と呼びかけた。