第３５回優秀経営者顕彰、土屋鞄社長・土屋氏ら表彰

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  最優秀経営者賞の表彰を受ける土屋鞄製造所の土屋社長（左）

日刊工業新聞社は１８日、東京・大手町の経団連会館で「第３５回優秀経営者顕彰」の贈賞式を開き、最優秀経営者賞を受賞した土屋鞄製造所（東京都足立区）の土屋成範社長ら２９人を表彰した。同顕彰は優れた経営手腕で社会や地域経済に大きく貢献した中堅・中小企業経営者をたたえる制度。贈賞式には来賓の中小企業庁の安藤久佳長官ら、約１００人が出席した。

土屋鞄製造所はランドセルやかばんなどの企画・製造、販売を手がける。消費者の声を反映したオリジナル製品を、直営店やインターネットサイトで販売している。あいさつした土屋社長は「職人の手仕事による丁寧なモノづくりの火を消してはいけないという信念の下、事業にまい進してきた。世界で通じるブランドを目指して挑戦を続けていきたい」と謝辞を述べた。

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  歓談する（右から）寺町ＴＨＫ社長、坂根コマツ相談役、岡本アマダＨＤ会長兼ＣＥＯ

本社・日本産業人クラブ連合会、優秀経営者顕彰と新春合同パーティー開催

日刊工業新聞社と日本産業人クラブ連合会は１８日、東京・大手町の経団連会館で、第３５回優秀経営者顕彰の祝賀会を兼ねた、「新春合同パーティー」を開いた。坂本隆東京都民銀行頭取の発声で乾杯し、新春の好調な株式相場や活況をみせる機械業界やロボットなどの話題を中心に明るい経済見通しについて話の花が咲いた。

優秀経営者顕彰の選考委員長として２回目を迎えた坂根正弘コマツ相談役は「日本の弱点は総花主義、平均点主義、自前主義にある」と指摘。克服するには「一律に配分するのでなく、むしろ、本気度の高い所にお金を配分することが必要」と持論を説きながら、表彰については「優秀な経営者を選出できた」と講評した。

なお、会合に先立って、２０１７年春の叙勲で旭日中綬章に輝いた岡本満夫アマダホールディングス会長兼最高経営責任者（ＣＥＯ）と同年秋の褒章で藍綬褒章を受けた寺町彰博ＴＨＫ社長を日本産業人クラブ連合会として顕彰した。岡本会長は「今後も品行方正に社業にも励んでいきたい」と喜びを語った。

寺町社長は「初心に返り、仕事を見直しながら発展させたい」と意欲をみせた。

【安藤久佳中小企業庁長官／事業継承、税制含め支援】

第３５回優秀経営者顕彰贈賞式には経済産業省・中小企業庁の安藤久佳長官が出席し、受賞者に祝辞を述べた。あいさつは次の通り。

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地域における重要なけん引役として活躍する皆様方へ心よりおよろこび申し上げたい。また、この場を借りて商工中金の不正をおわびしたい。

人生１００年時代。事業承継は中小企業だけでなく、日本経済にとっても大きな課題だ。中小企業の経営者の平均引退年齢は７０歳と、若返りが全く図られていないのが現実。中小企業庁として税制を含めて支援させていただく。経営者の皆さまには必要であれば早めに動いていただきたい。

また「働き方改革・生産性革命」において１番の問題は人手不足だろう。ＩＴやロボット導入のメリットを分かりやすく伝える広報活動を行っていく。皆さまにとっては人手不足を反転攻勢に、新しいビジネスで生産性を高めていただくチャンスでもある。補正予算を含めてさまざまな施策を講じていくので、ぜひ利用してほしい。