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[ 科学技術・大学 ]
(2018/1/30 05:00)
宇宙航空研究開発機構(JAXA)と富士電機は、放射線耐性に優れ、電流損失を低く抑えられる「宇宙用SJパワー金属酸化膜半導体電界効果トランジスタ(MOSFET)」を開発した。600ボルト用であれば、他社製品に比べ内部を通る電流の損失を70%改善。さらに従来品と比べ、放射線による故障の発生確率を10分の1以下に減らせる。人工衛星の電源スイッチ、DC/DCコンバーターなどの用途向けに海外への販路拡大を目指す。
富士電機が受注活動を始めた。重さは1―9・3グラム。価格は非公表。開発チームは導通損失が最も多い層の構造を改良し、層を薄くすることで発熱を抑え電流の損失を抑えることに成功した。
電力効率の向上やそれによる機器の小型化、放射線設計の負担軽減などにつながる。放射線耐性は上空3万6000キロメートルにある静止軌道上で15年以上の信頼性を誇る。品質レベルは欧米の規格と互換性があり、海外への拡販が期待される。
パワーMOSFETは電源を高効率にオンオフするための半導体スイッチング素子。身近な例ではテレビやエアコンなどの家電製品の電源回路周辺に使われている。
(2018/1/30 05:00)
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