[ 地域経済 ]
(2018/2/7 18:30)
大雪のため国道8号で立ち往生する車両の列(7日午後、福井市内=時事)
立ち往生、福井市まで広がる
福井県と石川県を結ぶ国道8号で発生した大規模な車両の立ち往生は7日も続き、立ち往生の区間は6日時点の石川県加賀市―福井県坂井市間から、坂井市と隣接する福井市にまで広がった。国土交通省福井河川国道事務所と陸上自衛隊が除雪作業を進めているが、復旧の見通しは立っていない。
陸自によると7日正午現在、立ち往生区間のうち、福井県あわら市牛ノ谷峠から坂井市丸岡町一本田の間に約400台が取り残されている。陸自は約1100人態勢で除雪作業や燃料補給を行っており、7日夜には医師1人を含む20人で立ち往生した車を回り、ドライバーらの健康状態を確認する。
6日夜には30-40代の男性2人が体調不良で病院に運ばれたが、7日は17時半現在で搬送者はいないという。
福井県は健康管理を行うため坂井市内に救護所を設置。6、7日に計14人が訪れたが、健康状態に大きな問題はなかった。立ち往生区間が福井市に広がったことを受け、同市東消防署東分署にも救護所を設けた。(時事)
北陸大雪、物流に混乱 遅配相次ぎ、工場停止も
記録的な大雪に見舞われた北陸地方では7日、高速道路の通行止めや国道での車の立ち往生の影響で、物流に大きな混乱が生じた。郵便や宅配便の配達は大幅に遅れ、スーパーやコンビニエンスストアでは商品が届かないなどの影響が出た。従業員が出勤できず操業を停止する工場も相次ぎ、天候回復が遅れれば生産への影響が懸念される。
日本郵便によると、7日は北陸を中心に手紙やはがき、宅配便「ゆうパック」の引き受け・配達に遅れが生じた。ヤマト運輸は6日昼に福井県の一部地域向けの荷物の受け付けを停止し、7日には同県全域と隣県にも停止範囲を広げた。
「都市間をつなぐ大型トラックに影響が出ているほか、一部では雪で配送車が営業所から出られず、所内の荷物も届けられない」(広報戦略部)状況という。荷物の遅配は、家電量販店や飲料メーカーなどにも及んでいる。
スーパーやコンビニからは「6日午後から商品が届いていない」(ローソン)といった声が上がった。総合スーパー「ピアゴ丸岡店」(福井県坂井市)は従業員の出勤が困難な上、駐車場が使えないため7日を臨時休業とした。「すき家」や「大戸屋」などの飲食チェーンも一部店舗が休業した。
一方、パナソニックや村田製作所、コマツなどは従業員の安全を確保するため、福井県や石川県内の工場の操業を一時停止。ジャパンディスプレイ(JDI)は石川県内の2工場で出勤を免除し、生産量を落として操業している。
「1~2日のことで、現時点で生産への影響は軽微」(村田製作所)としており、他工場での代替生産が必要となる事態には至っていないもようだ。(時事)
(2018/2/7 18:30)