[ その他 ]

【電子版】先週の注目記事は?(解説付き)

(2018/2/13 05:00)

■アクセスランキング・ベスト10(2/5~2/11)

1位 日本の製造業「壊れつつある」-米紙が分析

2位 【電子版】高さ350mの木造超高層建築 住友林業が41年までに実現へ

3位 【電子版】シチズン子会社で製造地偽装、不正出荷13億個超 社長ら解任

4位 消費電力1mW級のAIチップ、東芝が開発 アナログ回路で実現

5位 北陸大雪/政府が連絡室設置 製造業にも大きな影響

6位 NEC、世界最高性能のスピン流型素子開発 熱電変換効率100倍

7位 マツダ、気筒休止エンジン採用「CX―5」 来月発売

8位 カワサキモータース、スポーツバイク2種を発売-長距離ツーリング快適に

9位 下町ボブスレー不採用、ジャマイカに法的措置

10位 【電子版】北陸大雪、企業動静 一覧

解説:日本の製造業「壊れつつある」−米紙が分析(2/6)

 元のウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ、電子版)の記事は東京発にもかかわらず、WSJ日本版(電子版)ではなぜか見当たらない。英語版の記事は2000語を超える長めのもので、日本の大企業でこのところ相次ぐデータ改ざんなどの不祥事を紹介する一方、戦後、品質管理に力を入れ、世界からそのモノづくり手法が真似されるまでになった日本の製造業の輝かしい歴史も紹介。ここにきて、そうした規範モデルが曲がり角を迎えているのはなぜなのか、理由を探ろうとしている。

 それには終身雇用の終焉と非正規雇用の増加、時に高すぎる品質要求水準と納期順守第一の経営方針、円高をきっかけにした中国・韓国企業の躍進といった事情もある。特に暗澹たる気持ちにさせられたのは、日本の経営者の多くが現場出身なのに責任は現場任せ、現場の悪い情報はなかなか経営レベルに上がってこないという識者の声。81年にピーター・ドラッカーが『ハーバード・ビジネス・レビュー』に書いたコラムによる、「日本の経営陣は顧客や銀行、役所との関係づくりに力を入れ、経営上の問題に時間を割かない」との指摘も古くて新しい話で、耳が痛い。

 ドラッカーのダメ出しから、はや40年近く。データ改ざんではないけれども、シャープや東芝は経営危機に見舞われた。現場のカイゼンが叫ばれる一方で、悪い情報を報告しないどころか率先してデータ改ざんを行う現場のサイロ化・たこつぼ化が、経営をむしばむ。こうした現場の問題をいち早く掬い上げ、外部の状況変化も含めて機敏に対応する経営のカイゼンこそ危機的に重要だ。

 ちなみに、時事通信の要約記事では「日本の製造業モデルが壊れつつある」となっていたが、WSJの記事のタイトルは「ヒビが入りつつある(cracking)」。多少、ニュアンスの違いが感じられる。

(2018/2/13 05:00)

おすすめコンテンツ

モノづくり現場1年生の生産管理はじめてガイド

モノづくり現場1年生の生産管理はじめてガイド

例題練習で身につく 技術士第二次試験「機械部門」論文の書き方

例題練習で身につく 技術士第二次試験「機械部門」論文の書き方

今日からモノ知りシリーズ トコトンやさしいスキンケア化粧品の本

今日からモノ知りシリーズ トコトンやさしいスキンケア化粧品の本

2024年度版 技術士第一次試験「建設部門」専門科目受験必修過去問題集<解答と解説>

2024年度版 技術士第一次試験「建設部門」専門科目受験必修過去問題集<解答と解説>

NCプログラムの基礎〜マシニングセンタ編 上巻

NCプログラムの基礎〜マシニングセンタ編 上巻

金属加工シリーズ 研削加工の基礎 上巻

金属加工シリーズ 研削加工の基礎 上巻

Journagram→ Journagramとは

ご存知ですか?記事のご利用について

カレンダーから探す

閲覧ランキング
  • 今日
  • 今週

ソーシャルメディア

電子版からのお知らせ

日刊工業新聞社トピックス

セミナースケジュール

イベントスケジュール

もっと見る

PR

おすすめの本・雑誌・DVD

ニュースイッチ

企業リリース Powered by PR TIMES

大規模自然災害時の臨時ID発行はこちら

日刊工業新聞社関連サイト・サービス

マイクリップ機能は会員限定サービスです。

有料購読会員は最大300件の記事を保存することができます。

ログイン