国際石油開発帝石、ＵＡＥアブダビ沖合油田権益 40年間更新

国際石油開発帝石（ＩＮＰＥＸ）は２６日、アラブ首長国連邦（ＵＡＥ）のアブダビ沖合にある「下部ザクム油田」権益を３月９日から２０５８年３月８日まで４０年間更新することでアブダビ首長国最高石油評議会、アブダビ国営石油と合意したと発表した。取得金額は６億ドル（約６４０億円）。３月の期限切れを前に更新される権益をめぐり国際石油資本や中国、インドなどと競争が激化しており行方が注目されていた。

下部ザクム油田の１０％を取得した。従来の１２％から権益比率は下がるがアブダビ全体での合計の原油引き取り量は中長期で増えるという。藤井洋常務執行役員は「アブダビでの４０年以上の操業実績が評価された」と語った。

【単独で最大　高く評価、アブダビ側の期待に応える−世耕経産相】

世耕弘成経済産業相は２６日、国際石油開発帝石が下部ザクム油田の４０年間、１０％の権益を獲得したことについて「経済性などの魅力が非常に高い。メジャーや中国、インドなど世界中の企業が殺到して非常に厳しい競争の中、単独で最大の割合の権益を獲得した結果について高く評価している。アブダビ側の日本へのコミットメントの表れ。日本としてもアブダビ側の期待にしっかり応えていきたい」と述べた。