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[ 化学・金属・繊維 ]
(2018/4/22 07:00)
【サヤノゴルスク(ロシア)ロイターES=時事】複数の関係筋によると、ロシアのアルミニウム大手ルサールのシベリア工場では、アルミ在庫が大量に積み上がっている。米国による制裁措置の影響で、アルミを顧客に販売することができなくなっているためだ。
ある関係筋によると、シベリア南部サヤノゴルスクの工場では、売れ残ったアルミで社内のスペースが満杯になり、他に保管場所を借りる必要が生じたという。
サヤノゴルスク工場のある作業員は「販売が滞り、余ったアルミが工場の製造エリアにも保管されている」と語った。同工場の在庫について、ルサールの広報担当者はコメントを拒んだ。
ルサールと株主のオレグ・デリパスカ氏が制裁の標的となったことで、顧客やサプライヤー、債権者は自らにも制裁の被害が及ぶことを恐れている。多くのトレーダーや顧客は、制裁のリスクを理由にルサールからのアルミ購入を中止した。物流企業や鉄道会社によると、ルサールは一部の製品の出荷を停止したという。
アルミ製造プロセスの中心である電解槽は、一度停止すると修復不可能な損害を受ける。このため出荷ペースが減速しても、生産を直ちに停止することはできない。
(2018/4/22 07:00)