[ 科学技術・大学 ]

東大、「量子もつれ」で物理現象説明 ブラックホールから半導体電子まで

(2018/4/27 05:00)

  • 量子もつれの空間分布のグラフ。物質をAとBの2つに分けた時に、AとBの間にどのくらいの量子もつれが生じているかを縦軸に、物質Aの長さを横軸にプロットしてある(提供:東大)

東京大学の研究グループは、宇宙にあるブラックホールや半導体内の電子などさまざまな物理現象を「量子もつれ」で説明する理論を構築した。量子もつれは量子コンピューターの計算資源として使われている現象で、物質内での量子もつれの空間分布を示す一般法則を導いた。多くの物理現象の解明やナノテクノロジーデバイスの開発などにつながる可能性がある。

研究グループが着目した量子もつれとは、空間的に離れた二つの量子状態が影響し合う現象。二つに分けた物質の間を多くの“ひも”がつながり、もつれ合ったイメージ。量子力学に特有の現象で、二つに分けた物質同士の距離を離してもこのもつれは消えない。

量子力学的に完全に状態が決まった「量子純粋状態」で、熱や粒子の見た目上の流れが止まった「平衡状態」において、物質の分け方を変えた際のもつれ方がどのように変化するかを予言する数式を導いた。

成果は英科学誌ネイチャー・コミュニケーションズ電子版に掲載された。

(2018/4/27 05:00)

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