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社説/1―3月期マイナス成長 景気腰折れを危惧するのは早計だ

(2018/5/17 05:00)

緩やかな成長を続けてきた日本経済が“足踏み”に転じた。わが国景気はこのまま失速してしまうのか、それとも足踏みは一時的なもので再び回復に向かうのか。企業業績や雇用情勢をみる限り、景気の腰折れは考えにくい。

内閣府が発表した2018年1―3月期の実質国内総生産(GDP)1次速報値は、年率0・6%減で、9四半期ぶりのマイナス成長を記録した。1、2月の大雪により野菜価格が高騰したほか、外出を控える動きが増え、個人消費の下押し要因となった。また、中国やアジア向け電子部品の輸出が減少したこともGDP減少につながった。

実質賃金の低迷が個人消費の回復力を弱いものにしているため、この先も急激な消費拡大は期待しにくい。さらに輸出についても懸念材料がある。米国の金利上昇に伴い、新興国に流れ込んでいた“緩和マネー”が還流し始めており、経済基盤の脆弱(ぜいじゃく)な新興国では、大幅な通貨安と景気後退の危機に見舞われている。こうした新興国の動きは世界経済の阻害要因となることから、わが国の輸出にも大きな影響があり、警戒感を持って見守る必要がある。

こうした不安材料はあるものの、日本経済が失速するとの悲観論は当たらない。GDPを構成する最大の需要項目である個人消費は、1―3月期の減少の主因となった天候不順が解消しているうえ、雇用所得環境の改善が続いているため、持ち直すとみられるからだ。

輸出についても新興国への影響力が大きい米国の金利動向が気がかりだが、米国の大型減税が本格化するに伴い、世界経済にプラスの効果があるため、底堅く推移する可能性が大きい。

このほか、ピークを迎えた18年3月期決算発表で史上最高益をはじめ、高水準の企業業績が明らかになっていることも設備投資増加などを通じて今後の日本経済への支援材料になるだろう。このように今後の個人消費、輸出、設備投資などの動向を展望するかぎり、日本経済の足踏みは一時的なもので、立ち直ることが期待できそうだ。

(2018/5/17 05:00)

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