[ 政治・経済 ]

【電子版】佐賀ヘリ墜落、羽根つなぐ部品のボルト破断 陸自調査

(2018/5/28 19:30)

  • 佐賀県の陸上自衛隊ヘリ墜落事故で、破断した部品。4枚の羽根をつなぐ部品「メインローターヘッド」の主要部分となる鋼板(陸上自衛隊提供、時事)

 佐賀県神埼市の民家に陸上自衛隊のAH64D戦闘ヘリコプターが墜落した事故で、陸自は28日、4枚の羽根をつなぐ部品「メインローターヘッド」のボルトが破断していたとする中間調査結果を発表した。操縦士や整備員のミスは「確認されていない」とした。調査は今後も継続する。

 陸自によると、メインローターヘッドの主要部分の鋼板を束ねるボルト(直径約7センチ、長さ約6センチメートル)が上下に割れ、約6ミリメートルの緩みができていた。この影響でヘッドの主要部分も破断し、羽根2枚が空中で分離した。

 一方、フライトレコーダーの解析などの結果、不自然な操縦が行われた形跡はなかった。ヘッドは飛行直前に交換されていたが、ボルト部の検査は必要とされておらず、整備上の問題も確認できなかった。陸自は同機をライセンス生産するSUBARU(スバル)を通じ、開発した米ボーイング社に製造状況や材質などを確認している。

  • 佐賀県の陸上自衛隊ヘリ墜落事故で、破断した「メインローターヘッド」のボルト(陸上自衛隊提供、時事)

 事故は2月5日に発生。神埼市の民家に陸自目達原駐屯地のAH64Dが墜落し、住宅2棟などが焼け、民家にいた小学5年の女児が軽傷を負った。搭乗していた隊員2人は死亡した。

 調査結果を伝えるため28日に佐賀県を訪れた防衛省の大野敬太郎政務官は、計画している佐賀空港(佐賀市)への輸送機オスプレイの配備について、「事故の究極的な原因は究明できておらず、県とやりとりする段階に今はない」と述べた。(時事)

(2018/5/28 19:30)

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