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社説/18年版通商白書 官民一体で成長戦略を実行すべき

(2018/7/11 05:00)

経済産業省がまとめた2018年版通商白書は、中国経済についてまとめている。「世界貿易の流れの中で中国経済に焦点を当てた」(経産省幹部)とし、通商政策の背景となる世界の潮流を分析した。中国など新興国にイノベーション力で後れをとる日本は官民一体となって、成長戦略の実行に本格的に取り組む必要がある。

中国経済は、08年のリーマン・ショック後、投資の寄与度が縮小し、消費が成長の柱となるなど、投資主導型から消費主導型成長へと転換しつつある。業種別では、情報通信・サービスが17年に16年比26・0%増と突出して高い成長を遂げている。

また中国は、EC(電子商取引)が16年に約23兆元(約375兆円)と、世界首位だ。消費者向けインターネットサービスは多岐にわたり、特に旅行予約、料理の出前、配車サービス、金融関係などの伸び率が高く、市場が急速に膨らむ。シェアリング・エコノミー(共有経済)の市場規模も、17年は16年比47%増の約4兆9000億元(約82兆円)と急速に拡大。分野別の取引額を見ると、ネット金融などの金融関係が約2兆8000億元と全体の過半を占める。

白書では、中国の17年の年間新規登録企業数が607万件(個人事業主を含めると1925万件)と、創業数の増加傾向が続いている。中国の開業率は、新規登録企業数を背景に、日本や米国と比べて大幅に高い。ベンチャー企業に対するベンチャーファンドの投資金額も、中国は2兆2000億円で、米国の7兆5000億円に次ぐ規模で、中国は創業者にとって資金面で恵まれた環境と言える。

こうした中国のイノベーション力を支える高度人材については、毎年700万人以上に上る新卒大学生のうち、約20万人が創業している。

分析をみると、日本の国際競争力が心もとないことをあらためて認識せざるを得ない。官民一体となり、牽引(けんいん)役となる産業分野、創業数の拡大、それを支える人材育成など、あらゆる角度から日本経済の成長戦略を構築し直す心構えが必要だ。

(2018/7/11 05:00)

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