[ オピニオン ]

社説/SDGs17目標 “水”に焦点を当てて取り組もう

(2018/9/13 05:00)

国連でSDGs(持続可能な開発目標)が採択されてから9月で3年になる。日本でも主だった企業が取り組みを始めているが、中小企業も含めて、さらに多くの企業がSDGsを本格的に経営に実装し、2030年のゴールを目指してほしい。

SDGsは、17目標と達成のための169のターゲットで構成されている。17目標すべてを達成するのは大変なように感じるが、実は目標の多くが“水”の視点からみると分かりやすい。グローバルウォーター・ジャパンの吉村和就代表は「(6)安全な水とトイレはもちろん、ほかの項目のほとんどが水と関係しており、水問題を解決することが、SDGs17項目全部を達成するカギである」と断言する。

古代の世界4大文明は大河流域で生まれており、水が豊富な地域は農耕や漁業によって食糧が得られ、(1)の貧困や(2)の飢餓が少ない。日本も江戸時代までは水が命綱だった。戦国武将は農民に米をたくさん作らせ、年貢米で武器を整備し、兵士を養う、つまり治山治水の名将だった。まさに(15)の陸の豊かさであり、(14)の海の豊かさでもある。(5)のジェンダー、水が乏しい地域では女性や子どもが4―6時間かけて毎日40リットルの水を頭にのせて運んでいる。水さえあれば、子どもに教育を受けさせることができ、教育を受ければ働くこともできる。(7)のエネルギーも水資源さえあれば水力で電気がつくれ、木も育つのでバイオマス発電ができる。(13)の気候変動もこれは水害や干ばつなど水と密接な関係がある。

吉村代表は「政府開発援助(ODA)にしても食糧、エネルギー、都市づくりなどが別々になってしまう。これからはSDGsの17項目を考えてやるべきだ。特に水を中心にエネルギーと食糧を三位一体で進めていかないといけない」という。

これからSDGsに取り組む企業もとりあえず自社の得意分野で進めるということになると思う。もちろんそれで問題ないが、17項目の底流には“水”が流れていると認識し、水に焦点を当てると取り組みやすいのではないだろうか。

(2018/9/13 05:00)

総合4のニュース一覧

おすすめコンテンツ

今日からモノ知りシリーズ 
トコトンやさしい半導体パッケージ実装と高密度実装の本

今日からモノ知りシリーズ トコトンやさしい半導体パッケージ実装と高密度実装の本

未来の科学者との対話18
第18回 神奈川大学全国高校生理科・科学論文大賞 受賞作品集

未来の科学者との対話18 第18回 神奈川大学全国高校生理科・科学論文大賞 受賞作品集

今日からモノ知りシリーズ 
トコトンやさしい工作機械の本
第2版

今日からモノ知りシリーズ トコトンやさしい工作機械の本 第2版

よくわかる電子機器実装の品質不良検査とコスト削減

よくわかる電子機器実装の品質不良検査とコスト削減

技術士第一次試験 
「電気電子部門」択一式問題200選
第6版

技術士第一次試験 「電気電子部門」択一式問題200選 第6版

NCプログラムの基礎〜マシニングセンタ編 上巻

NCプログラムの基礎〜マシニングセンタ編 上巻

Journagram→ Journagramとは

PR

電子版クレジットカード決済が対象になりました。キャッシュレスでお支払いのお客様に5%還元 ご存知ですか?記事のご利用について

カレンダーから探す

閲覧ランキング
  • 今日
  • 今週

ソーシャルメディア

日刊工業新聞社トピックス

セミナースケジュール

イベントスケジュール

PR

おすすめの本・雑誌・DVD

ニュースイッチ

企業リリース Powered by PR TIMES

大規模自然災害時の臨時ID発行はこちら

日刊工業新聞社関連サイト・サービス

マイクリップ機能は会員限定サービスです。

有料購読会員は最大300件、無料登録会員は最大30件の記事を保存することができます。

会員登録/ログイン

このサイトでは、アクセス状況の把握や広告配信などのためにクッキー(Cookie)を使用してしています。このバナーを閉じるか閲覧を継続した場合、クッキーの使用に同意したこととさせていただきます。なお、クッキーの設定や使用の詳細についてはプライバシーポリシーページをご覧ください。

閉じる