[ オピニオン ]
(2018/9/13 05:00)
高校野球の夏の甲子園大会で、おやっと思ったのが選手のガッツポーズに対する審判からの注意。その理由が、国際大会などで派手にやり過ぎると相手が侮辱と見なし、仕返しに死球を当てられることもあるからだという。
少し前は確か、単に高校生らしくない態度だという理由で注意を受けていたはず。野球の国際化が進んだせいなのか、時代の変遷を感じさせられた。
最近、ちょっと前の常識がすっかり変わってしまい、ニュースを見て「今はそうなってるの?」と驚くことが多い。企業の取材をしていて最も強く感じたのが“職人”の捉え方。久々に中小企業を回る職場へ移ったところ、数年前とは大きく変わっていた。
「職人頼みから早く脱しないといけない」「職人仕事なので新しい技術や製品を導入できない」など中小の社長からはネガティブな言葉ばかり。少し前は職人の技こそが強みだったのに。
職人の多くが高齢者となり世代交代が急務にもかかわらず、若手は人手不足。自動化したくても職人仕事はなかなか機械化できず、困っている中小がとても多い。し烈な国際競争を勝ち抜く上でもこの問題は待ったなし。日本の企業から控えめなガッツポーズすら出てこない事態は避けたい。
(2018/9/13 05:00)