[ 機械 ]
(2018/10/18 05:00)
17日に東京・有明の東京ビッグサイトで開幕した「2018洗浄総合展」(日本洗浄技能開発協会、日本産業洗浄協議会、日刊工業新聞社主催)では、最先端の洗浄機や洗浄剤などが一堂に集まっている。環境に配慮した製品のアピールに熱心な出展企業も多い。会期は19日まで。
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東製(千葉県習志野市)は直振動式洗浄機を出展した。バスケット内に入れた対象物(ワーク)を直接振動するとともに、超音波を利用し、相乗効果で洗浄する。担当者は「短時間で均一に洗浄ができる。自動車部品などの洗浄に引き合いがある」と手応えを口にする。
マルヤス(愛媛県新居浜市)は圧力洗浄装置を展示。高圧と高温で、ワークに付着した樹脂や焦げなどを浮かせて剥がす仕組みだ。バーナーなどで燃焼して汚れを落とす方法と比べ、ワークの傷付きや劣化するリスクが低い。同社では「洗浄後は布で簡単に汚れを拭き取ることができる」(関東営業所)と、作業負担の軽減にも役立つ点も強調する。
新日本空調は微粒子可視化システム「ViEST」を展示。レーザーを使い、空気中の埃(ほこり)やエンジンの排気などを“見える化”する仕組みだ。ビジュアルソリューション事業部の担当者は「クリーンルーム向けなどに引き合いがある。(同システムを使った)スタッフによる製造現場の改善支援もしている」と説明する。
トクヤマMETEL(川崎市川崎区)はフッ素系洗浄剤「エルノバV5・VR5」などを展示。平田政己営業部長は「フッ素系化合物だがフロン排出抑制法の規制対象にならない、ハイドロフルオロオレフィン(HFO)を使っている」と、環境問題への対応について説明。洗浄能力は同社の従来製品の同等以上だという。ブースでの実演では、多くの人が足を止めていた。
日本ゼオンは不燃性のフッ素系溶剤「ゼオローラ」を出展した。オゾン層破壊係数ゼロ、低地球温暖化係数といった特性を持つ。沸点が比較的高く、揮発ロスを削減できる。担当者は「環境配慮と機能の両面をアピールする」と話す。
(2018/10/18 05:00)