[ 商社・流通・サービス ]

【電子版】中国アリババ・ドット・コム、米企業に開放へ サイト上で販売認める

(2019/7/24 05:00)

  • アリババ・グループ・ホールディングの本社(15年3月、中国・北京=ブルームバーグ)

 中国の電子商取引大手アリババ・グループ・ホールディングは23日、同社で最も古いオンライン・プラットフォームであるアリババ・ドット・コムを初めて米国の販売業者に開放し、世界各地の買い手に売る道を開く。米中関係の緊張が世界貿易の見通しに影を落とす中、米国の企業を支援することを約束した。

 果物と野菜の卸売業者ロビンソン・フレッシュと事務用品小売りのオフィス・デポなどがアリババ・ドット・コムに参加する米国初の企業となる。

 アリババの創業者、馬雲(ジャック・マー)氏がトランプ米大統領に百万人の米雇用創出を支援すると約束してから2年。アリババは巨大な国際的購買市場を開拓したい米国の販売業者に卸売りプラットフォームを開放する。このイニシアチブはアリババにとって新たな収入を生み出し、また米中両国政府が貿易を巡り対立しているだけに同社には米国との友好の印にもなり得る。

  • 米企業はこれまで同サイト上では購入のみ可能で販売は認められていなかった。アリババによるとロビンソン・フレッシュとオフィス・デポが米適用企業の第一弾となる見通し(アリババの北京オフィス=ブルームバーグ)

 アリババで北米企業間の取り組みを担当するジョン・カプラン社長は、関税引き上げの脅威が企業に商品や部品の現地調達を促していると指摘。同社はこのサービスを企業や現地の商業会議所に売り込む方針で、9月に宣伝イベントを開催して認知度を高めることを計画しているとカプラン氏は付け加えた。

 同社が運営する消費者向けウェブサイト、淘宝(タオバオ)や天猫(Tモール)とは異なり、アリババ・ドット・コムは元来、時計や靴、繊維製品などで中国の卸売業者と外国企業をマッチさせる手段になることが想定されていた。「世界貿易はここから始まる」というモットーの下で運営する同サイトは現在、中国の販売業者を中心に約15万社を結び付けている。米国拠点の企業の登録は2017年時点で65万社で、これらの企業はこれまでアリババ・ドット・コム経由では購入しかできず、販売はできなかった。(ブルームバーグ)

(2019/7/24 05:00)

おすすめコンテンツ

モノづくり現場1年生の生産管理はじめてガイド

モノづくり現場1年生の生産管理はじめてガイド

例題練習で身につく 技術士第二次試験「機械部門」論文の書き方

例題練習で身につく 技術士第二次試験「機械部門」論文の書き方

今日からモノ知りシリーズ トコトンやさしいスキンケア化粧品の本

今日からモノ知りシリーズ トコトンやさしいスキンケア化粧品の本

2024年度版 技術士第一次試験「建設部門」専門科目受験必修過去問題集<解答と解説>

2024年度版 技術士第一次試験「建設部門」専門科目受験必修過去問題集<解答と解説>

NCプログラムの基礎〜マシニングセンタ編 上巻

NCプログラムの基礎〜マシニングセンタ編 上巻

金属加工シリーズ 研削加工の基礎 上巻

金属加工シリーズ 研削加工の基礎 上巻

Journagram→ Journagramとは

ご存知ですか?記事のご利用について

カレンダーから探す

閲覧ランキング
  • 今日
  • 今週

ソーシャルメディア

電子版からのお知らせ

日刊工業新聞社トピックス

セミナースケジュール

イベントスケジュール

もっと見る

PR

おすすめの本・雑誌・DVD

ニュースイッチ

企業リリース Powered by PR TIMES

大規模自然災害時の臨時ID発行はこちら

日刊工業新聞社関連サイト・サービス

マイクリップ機能は会員限定サービスです。

有料購読会員は最大300件の記事を保存することができます。

ログイン