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令和のことのは(6)天平ろまん館(宮城県涌谷町)

(2019/8/20 05:00)

万葉集の北限―黄金の産地

宮城県涌谷町は、新元号「令和」の典拠である万葉集に収められた歌の北限とされ、わが国初の金産地でもある。

奈良時代に建立された東大寺(奈良市)の大仏に施す金が足りず、陸奥国小田郡(現涌谷町)で見つかった金を使い、完成した。聖武天皇は日本初の産金を喜び改元したという。

  • 金色に輝く黄金山神社入り口の鳥居(宮城県涌谷市)

  • 天平浪漫-。日本の歴史に残る砂金が、この地域の沢から人々の手によって採られた。

  • 創建749年の由緒正しい黄金山神社。昭和34年9月、神社境内は「天平産金遺跡」として宮城県史跡に指定され、昭和42年には国史跡の指定を受けている。

金が出た涌谷町の黄金山(こがねやま)産金遺跡内に、「天平ろまん館」(0229・43・2100)がある。砂金採りを体験でき、米粒に満たない砂金を古来の「椀(わん)がけ法」で探し出し、当時の苦労を味わえる。31日には同町の沢などで、砂金採りの体験会を催す。同町教育委員会生涯学習課文化財保護班班長の福山宗志さんは、「将来、(体験会で)採取した金をスポーツの国際大会で選手に贈られる金メダルの材料として活用できれば」と、夢を語った。

  • 天平浪漫館の体験施設では「椀がけ法」による砂金採取の体験が出来る。(写真・上)採れた砂金が中央に輝く(写真・下)

  • 万葉集北限の地地涌谷町にある黄金山神社境内(国史跡・黄金山産金遺跡)には、万葉歌碑に下の反歌一首が刻まれる

「須賣呂伎能 御代佐可延牟等 阿頭麻奈流 美知能久夜麻爾 金花佐久」(万葉集 巻18 四〇九七)

【読み方】すめろきの みよさかえむと あずまなるみちのくやまにくがねはなさく

【意味】天皇の御代が繁栄するだろうとて、東国の陸奥山に黄金の花が咲きほこる 

(写真・文=田山浩一)

(おわり)

(2019/8/20 05:00)

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