[ ICT ]
(2019/9/6 17:30)
【上海=時事】中国メディアによると、中国電子商取引(EC)最大手、阿里巴巴(アリババ、浙江省杭州市)は6日、IT大手の網易から越境ECモール「網易考拉(ネットイースコアラ)」を買収すると発表した。買収額は20億ドル(約2140億円)。
市場調査会社の艾媒諮訊によると、今年1-3月の中国越境EC市場シェアで、網易考拉は27.5%でトップ。アリババは25%で2位だった。買収後はアリババ系が5割超の圧倒的なシェアを握ることになる。
アリババは今後、網易考拉を独立した事業部門として運営する方針。越境EC事業を統括する劉鵬氏が網易考拉の経営トップに就任する。アリババの張勇・最高経営責任者(CEO)は「相乗効果を生み出し、顧客や消費者により良い商品・サービスを提供できるようになる」と説明した。
網易考拉は2015年1月にサービスを開始。日本など世界80カ国・地域の9000を超えるブランドを扱っている。今年1月に杭州市の繁華街に初の実店舗を出店するなど積極的な経営に乗り出したが体力を消耗。赤字に陥り、関係者によると、ここ1年間で20億元(約300億円)を超える損失を計上した。
アリババは網易考拉の買収と同時に、網易の音楽配信サービス「網易雲音楽(ネットイース・クラウド・ミュジック)」と資本提携する。アリババを筆頭とした投資連合が7億ドルを出資。20%を保有する株主となる。
(2019/9/6 17:30)