産業春秋/令和の厨子

(2019/10/18 05:00)

「今まではお亡くなりになった方を供養する産業だったが、それだけではなく、今を生きていくために祈るというポジティブにとらえる製品を広げたい」。製材から組み立て販売まで一貫して手がける仏壇仏具の大手メーカー、保志(福島県会津若松市)社長の保志康徳さんは言う。

日本の世帯構成は単身世帯や夫婦のみの世帯が1986年の36・2%から2016年には50%を超えた。一方で夫婦と未婚の子の世帯や三世代世帯は大幅に減少している。このため仏壇仏具の出荷量は1990年をピークに減少気味だ。

こうした状況で保志さんが力を入れているのが、20年前から作り始めた厨子(ずし)だ。「一人暮らしは不安があると思う。今を生きていくための個人の祈り、心のケアに厨子が役立つようです。新しい価値観を創造して成長産業にしたい」と意気込む。

「厨子は宗派にとらわれず、大切なものや『心』を納める箱として使っていただきたい」。最近は家に亡くなった人がいなくても厨子がほしいという人が多くなったそうだ。

社会が息苦しくなってきているせいか、暮らしの中でほっとする時間を持ちたい人が増えてきているからか。厨子がその役割を果たしてくれるなら結構なことかもしれない。

(2019/10/18 05:00)

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